「有栖川学園に通わせます」

「クフフ、有栖川ですか」

「有名なエリート校ですよ」


父親は誇らしげに言う。


「そんなに、エリート校ですかね…」

「進学率が高いんだ。有栖川で何が悪い」


父親は席を立ち上がる。


「いえいえ、悪い等とは言ってませんよ…ただ、あの学園の理事長を知っているもので」


不敵で黒い笑みを見せて笑う。


「理事長と知り合いで、何故そんな事を言う」

「私の勝手じゃないですか。それと…緑君はこの家とは関係ないんですよね。なら、我校に迎え入れます」

「何で、あんな問題児をわざわざ」

「莫迦を言うな。貴様等のせいであの子には心の傷が出来たんだ…恥を知れ」


その声は、恐怖を感じさせるほど恐ろしかった。


あの父親も黙り込む。


「それでは、私はコレで失礼します」


ドアを開けて、外に出る。