信号を渡っていた。 その時、トラックが突っ込んできた。 「えっ…」 姫は動けなかった。 目をつぶってしまう。 でも、痛くなかった。 目を開けると、目の前には血だらけの父と母がいた。 「イヤァァァァァァァァアアアアアアッ!!」 病院に到着したが、もう手遅れだった。 父と母は全身打撲で即死。 姫は絶望した。 「お父…さ…おか…さん…」 そして、かつての記憶が蘇る。 「…レン…」 あの時も護られていた。 今も護られた。 強くなるって決めたはずなのに… 大切な人を2人も失い、姫は泣き崩れた。