姫は服をギュッと握り締めて下を俯き涙を流した。 「僕が勝手にやったんだから、気にしなくていいんだよ」 「だって…」 「姫の心に罪悪感があるのは解ってた。それで僕の事をちゃん付けで呼ばなくなったんでしょ」 レンは言いました。 「……」 姫は黙った。 「その罪悪感が消えたら、僕の事をまた…前みたいに呼んでくれる?」 それを聞いて、静かに頷く姫。 「それと、泣かないで僕は姫の笑顔が好きなんだ。だから、これからも笑ってて」 姫は涙を手で拭った。 「…はい」 そして、笑顔で答える。