その時、姫は何かを取り出した。 パシャパシャパシャ 「何してんだ…餓鬼」 「写真を撮りました。1人でも逃げてこの写真を警察に渡せば…解りますよね」 姫は静かに言った。 「そんな事出来るわけないんだ」 姫は誘拐犯に気付かれないようにレンに耳打ちする。 しばらく黙ってから、レンは頷いた。 「いった…」 そう言い姫はしゃがみ込んだ。