空がオレンジ色に染まりはじめた頃、俺はかなりの時間がたった事に気付いた。

絵なんて苦手な俺は、緋乃の顔を描いちゃ消してを繰り返し、やっと完成させた。


たまたま俺達の様子を見に来た浅利は、緋乃の絵を見て、細かな指摘をすると、「うん、良く出来てる!」と緋乃の頭を撫でた。


俺は頬杖をつきながら、真っ赤な緋乃を見つめていると、浅利は俺の絵を見に来て、

「おぉ!これ松浦だろ?良く描けてるじゃないか!」

と親指をピンと立てて見せた。


「え!?私!?」

すると、今まで無関心だった緋乃が、急に身を乗り出して俺の緋乃を覗く。