ガラッ! 教頭が入ってくるなり、新しい担任を紹介する。 「浅利先生!」 浅利と呼ばれ入って来た男は……。 「初めまして!浅利郁斗です!」 忘れもしない、昨日緋乃と話していた奴だった。 クラスの女子が、キャーキャーと、ざわつき始める。 若い女の先生を、願っていた男子の期待はいっきに崩れ、ちらほらと失望の叫びが聞こえる。 あの男……! 俺は、昨日の光景を思い出した。