男が自分の手を、昔の自分の方にのばし… …《吹き飛べ》 …そう呟いた瞬間、男の手から見えない衝撃が波の様に昔の自分へと襲ってきた。 (ぐ、おぉ…っ!!) 昔の自分は足に力を籠め、踏ん張ろうとしたが…体はあっけなく押し飛ばされた。 「これは…っ」 押し飛ばされながら、十夜は思った。 十夜は前に一度、同じ様な技を受けた事がある。 白月村から離れ、旅に出る原因を作った男…嘉緑。 その嘉緑から受けた技“言霊”。 …あの時の感覚と、昔の自分が受けたものが全く同じだった。