「どうなんだ。仕事の方は?」 俺がぶっきらぼうにそう言うと息子はさらりと一言。 「順調だけど?」 「…そうか。けど、都会は大変だろ?」 「いや、むしろ便利だけど。」 「…………。」 俺が黙ると同時にまた風鈴が鳴った。 それが合図かのように女房がスイカを持ってやって来る。 「ほら、あんたと康成。スイカ食べないの?」 …息子は名前で呼ぶくせに俺はあんた扱いかよ。 俺は無言でスイカを手にとった。 勿論、女房は俺の機嫌が曲がったことなんてこれっぽっちも気にしていない。