いかにも急いで書いたような字に、涙が溢れ出て止まりませんでした。 ―早く帝に会いたい… 隣から御文を覗き込んでいた妹も、感激して涙を流していました。 「お姉様、勅命ですわ。 お体を休めないと…。」 出産で命を落とす例は少なくないので、心配しているのでしょう。 私も、帝に若宮をお会わせするまでは死ねないと思い、素直に従いました。