平安物語=短編集=【完】




何とかこの醜い嫉妬を抑えようと、人払いをして一人で琴をかき鳴らしていました。

涙が次々に頬を伝いますが、拭いもしません。


取り憑かれたように没頭していると、

「いやはや、何とも心に訴えかけるような御琴ですな。

お見事、お見事。」

と言う声が聞こえ、少将が部屋の中に立っていました。