もちろん、玉座のすぐ隣に私の席があります。 そして私は、入って行きざまに、玉座を挟んで私とは反対側の方をちらっと見ました。 恐らくは登香殿女御があそこにいるのだろうと思ったのです。 そこの几帳の帷子(カタビラ)の隙間から、こちらを見ている人がいるのに気付きました。 登香殿女御かもしれない…そちらに集中してしまっていた私は、無意識のうちに歩みが止まっていました。