結局、俺が登校できたのは、それから3週間後。
クラスではすでに仲良しグループというものが出来上がっていて
遅れて入学した俺は、完全に浮いた存在だった。
そして俺はそこで
子どもの無邪気さと、残酷さを知ることになった。
「なぁ、お前ってなんで、入学式こなかったの?」
「いいな~。私もアキくんみたいに、学校休みた~い」
何も知らずに勝手なことばかり言う、クラスメイトたち。
でもあいつらだって、悪気はなかったんだ。
小学一年生が、他人の病気のことなんか理解できるはずがない。
だからこそ、怖かった。
俺は不用意に傷つけられないよう――
子供心に
鎧をまとった。



