俺の少し前を歩く

健吾の背中。



ガキの頃からずっとずっと

見てきた背中。





お前が倒れそうになったときは

俺が全力で受け止めるから。




お前は前だけを向いて

自分の信じるまま進んでほしい。





そうやって歩いた先に

新しい出会いや発見

おもしろいことが、いっぱいあるんだよな。






これだから

生きることはやめられないんだ。





「健吾」


「ん?」




ふり返った健吾の赤い顔に、俺は笑ってたずねた。








「で、その子の名前は?」










【END】