「……悪かったな」
「………」
「ありがとう……」
歯切れの悪い俺の言葉を、聞こえないふりしてくれる健吾。
代わりに、ニヤリと笑って
「アキちゃん、色男が台無しだな」
と、腫れた俺のまぶたを指でつついた。
「痛ぇっ! やめろよコラ」
「明日はホラー顔になってるだろうな~」
「お前こそ」
顔のケガをネタに笑う健吾に、俺も負けじとやり返す。
さっきのケンカのせいか、妙なハイテンションだ。
そして、俺はふっと
健吾を真剣な目で見つめた。
「健吾」
「ん?」
「……なんで、来てくれたんだ?」
俺の質問に、健吾はきょとんとした顔になった。



