近づいてくる佐山さんの足音。
取り巻きの男たちは、俺たちから離れる。
あたりが静かになったとたん、さっきまであまり感じなかった痛みを、体中で自覚した。
俺は倒れたまま肩で息をした。
発作は……大丈夫だ。
意外と頑丈じゃん。
俺の体。
「お前ら、ムチャするなぁ」
佐山さんの声が、なんだか遠く聞こえる。
「いい親友を持ってんじゃねぇか」
それは、俺と健吾のどちらに向けて、言った言葉だろう。
俺の意識はそこで途絶えた。
頬にひんやりと心地よさを感じて、俺は目を覚ました。
「……健吾?」
どうやらここはまだ、さっきのゲーセン裏らしい。
「おお、起きたか」
「え……? うわっ!」
あわてて体を起こす。
あろうことか、健吾の膝まくらで寝ていたことに気づいたからだ。



