俺は彼女を押しのけてベッドから降りると、脱いだ服を身につけた。
「いきなり何なの!?」
「……気分じゃなくなったんで」
「何よ、それ!」
ヒステリックな怒鳴り声と、乱暴にドアを開けて出て行く音を
俺は背を向けたまま聞いた。
……まずい、よなぁ。
誰がどう考えても。
この様子じゃ、さらに面倒くせぇことになりそう……。
「はぁ……」
ため息をつきながら頭に浮かんだのは、なぜか健吾の顔だった。
その日の夜、健吾がうちに遊びに来た。
俺の部屋に入った健吾は、ごく自然な態度でベッドに腰を降ろす。
見なれたはずの光景に、罪悪感を覚えた。



