LIFE!(LOVE and DAYS・番外編①)


「てかさー、この原付、誰の?」


エンジン音に声をかき消されそうになりながら尋ねると

健吾の得意げな返事が返ってきた。



「2年の佐山さんに借りた」


「佐山さんって……あの?」


「ああ」



佐山さんとは、俺らの地元では知らない奴がいないくらい有名な

まあ一言で言っちゃえば、すんげ~恐ろしい先輩だった。



健吾は生意気なわりに年上から目をつけられることもなく

その佐山さんにまで気に入られていたのだ。



「佐山さんって、まじでカッコイイんだぜ。
強いし頼りになるし。

あとで原付返しに行くから、そんときアキも紹介してやるよ」


「……いや、別にいいよ」



俺の声が聞こえなかったのか、健吾は何も答えず、意気揚々とハンドルを切った。