――俺たちが山をおりて、無事に保護されたのは

それから2時間後のことだった。



健吾は親父さんにビンタされ

俺はオカンにさんざん泣かれ


ふたりはすっかり問題児のレッテルを貼られることに。



しかも俺はムリな運動がたたって、翌日からしばらく学校を休むハメになった。




結局、あのとき見たものが、本物のツチノコだったのかどうかはわからない。


夜の魔法が、子どもだけに見せてくれた、幻だったのかもしれない。




だけど俺にとっては、そんなのたいした問題じゃないんだ。


もっとずっと大切な

でっかい宝物を見つけた夜だったから。