LIFE!(LOVE and DAYS・番外編①)


今の健吾からは想像もつかないけれど、当時、あいつは学年で一番のチビだった。


小さな体でちょこまかと走り回り、様々なイタズラを繰り出す健吾は

すっかり学校の人気者になっていた。




「おーい。月島がこの教室に入らなかったか?」


しばらくすると、強面の男の先生が、廊下から声をかけてきた。


「知りませーん」


クスクスと笑いを含んだ声で答える女子。



「そうか。どこに逃げたんだ、あいつ……。
……あっ、橘!」



突然、先生が俺の名前を呼んだので

俺はビクッとして、体がイスから3センチくらい浮いた。