「安原隊長!」



軽やかな足音と共鳴する鈴が揺れるような声音に、安原葵は振り返った。
「……皆瀬」


日が暮れる前の出来事など無かったかのような空気。





朝は太陽が昇る前に出動、空が白みはじめた頃には思わぬ邂逅。

そして、藤色の空と共に全てにケリをつけた。




学校施設や企業なんかは今更の戦闘になど閉鎖しない。
それゆえに、制服やスーツやジョギングする人、犬の散歩、いつも通りの朝を通り過ぎて、また《トリカゴ》に戻って。





陽性(+)である兵器事業に手を加える。








そうして、薄桃色の天使に出会った












長い24時間。





まだ、あと4分の1残っている。