「…かわ…新川!」


誰かが自分を呼んでいる。


「…桜か」


「さっきからずっと呼んでたんですよ。それなのに、起きなかったんです。何の夢を見てたんですか?」


姫は訊きました。


「…昔の夢…かな」

「昔の?」

「まぁ、半年ぐらい前だけどな」

「そうですか」