「雷音!」


姫の言葉に反応して、その生き物が姫の下に駆け寄ってきた。


飛び込んできた生き物を抱きしめた。


「コレ、お前のペット?」


緑は目を丸くして訊いた。


「そうですよ。雷音です」

「ライオン?」

「雷と音で雷音です」

「えっ、コレは何?」


緑は不思議そうに言いました。


「猫ですよ」

「じゃあ、何で鬣があんだよ!」

「毛が伸びすぎちゃいまして…尻尾も毛もふさふさになったので先だけ残して切ったんですよ。ライオンみたいでしょ」


笑顔で答える姫。