しばらく泣き続け、姫は泣き止んだ。


紫色の綺麗な目が真っ赤になってしまっている。





「でもよ、酷くねーか?こんなに、可愛い奴を傷つけるなんて」


理が言いました。


「自分が、可愛い?冗談はよして下さいよ。理先輩」


姫は静かに微笑んで言った。


「姫は、可愛いでしょ!しかも、天然って言う最強の武器を持ってるし…」

「天然?自分って、天然なんですか?」


姫は首を傾げて言った。


「姫に言っても無駄だったね。でも、あんなに仲がよさそうだったのに」


藍瑠は言った。


「1番信頼してた人に…仲間じゃ…ないって」


姫の瞳から再び涙が溢れてきた。


「あぁ、もう泣かないの。可愛い顔が台無しになる」


藍瑠は姫の涙をハンカチでふき取った。


姫は、目を擦った。


「別れは言ってきたの?」


棗は泣いている姫に訊いた。