「戻っても…いいんですか?でも、理事長に許可を取らないと…」

「それなら大丈夫ですよ。理事長は、私ですから」


学園長はサラッと凄い事を言った。


「だって…青葉の学園長が有栖川の理事長って無理がありませんか?」


姫は驚いた。


「元々、両方の学園は私が設立したのですから…別に問題はありませんので」

「あの…有栖川って設立20年以上ですよね!学園長はどう見ても…」

「クフフ、私は死神と呼ばれた事があるんですよ。歳は取りません」


人間なのに、歳をとらない。


やはり、この人は人間ではないのか。


「まぁ、それはさて置き…戻るんですか?」

「自分には、青葉は合わなかったって事です…有栖川の方が合ってたんですよ」


姫は静かに言った。


「彼等の事が嫌いになったとかじゃないんですか?」

「それはないです。むしろ、大好きですよ。皆さん、楽しくて友達想いで…」


姫はコレまでの思い出を思い出していた。


「そうですか…姫の好きにしなさい。人生を後悔しないように生きればいいのです」


静かに微笑んだ。


それは、黒い微笑みではなく純粋に姫も思う微笑み。