男は、倒れていた緑の頭を踏みつけた。


「新川!」


姫は緑の傍に行こうとした。


「待て!お前は、俺を怒らせたんだ!コイツを助けたかったら、大人しく俺にやられろ」


男は言った。


「桜…コイツの言う事なんて…きか…なくていいから…俺は平気だ」


緑は擦れた声で言った。


「新川から、足を退けて下さい」

「やられるって事か?」


姫は何も言わなかった。


「そういう事だな!こんな奴、もう如何でもいいんだよ!今は、お前を倒せればな」


男はそう言って、姫に殴りかかった。



「…さく…ら…逃げろ…逃げろ!」


緑は叫んだ。


その時、姫は殴りかかってきた男の腕をしっかり掴んだ。