「心に傷がありますね…柿崎 芹」

「だから…何だって言うんだよ」

「ウチの学園に来ますか?貴方のような子が沢山いますよ」

「何で、俺なんかを」

「心に傷があるからですよ。来るというのであれば、歓迎しますよ。さぁ、帰りますよ」


学園長は倒れている生徒に言った。


でも、傷が深くてなかなか立ち上がれない。


「やっぱ、学園長は…最強だ」


緑は呟いた。


「ですね」

「うわっ!?いつの間にいたんだ!桜」


緑の隣には姫がいた。


「さぁ?何時からでしょうね」


ニコッと笑う姫。


「…まっ、戦ってないか」

「生徒達、立てますか?」

「何とか」

「体の傷はいずれ癒えますからね。帰りますよ」


生徒をどんどん部屋から連れ出す。


そして、部屋には2人だけになった。


「心の傷はなかなか癒えませんよ」


そう言い残し、学園長は部屋を出た。



「青葉学園か…」


誰もいない部屋で、芹は呟いた。