姫は日向の部屋に着いた。 コンコン ドアを叩いた。 「桜ですけど…如何してお休みなんですか」 返事がない。 部屋にはいるはずなのに。 「深栄。いるのは判ってるんですよ」 姫はドアをドンドン叩いた。 「…何さ」 「やっと、出て来ましたね。最初から素直に出てきてくださいよ」 「ヤダよ、今日は人と会話したくなかったのに…」 日向は下を俯きながら言った。 「人と会話したくないって…どんなですよ」 「でっ、用は」 「バレンタインのチョコを渡そうと思って」 姫は上目使いで言った。