次の日、葬式が開かれた。


雨が降っていた。


日向は雨の中、傘を差さずに立っていた。


表情がない。


太陽が好きだった笑顔がない。


突然、日向に降りかかっていた雨が消えた。


ある人が、日向に傘を差したのです。


「大切な人が亡くなったんですね」

「…誰」

「私は、通りすがりの者ですよ」

「そんな人が、何のよう」


日向は冷たく言った。


「心に大きな傷を負ってしまった、少年がいると思っただけですよ。そんな、少年にはコレを差し上げましょう」


話しかけてきた人は、ある紙を日向に渡した。


「…青葉…学園」

「傷を負った子達が沢山いますよ。少年も入学するといいですよ。それでは」


そう言い残し、その人は何処かへ去って行った。