だが、小鳥は避けた。


「久々に出られたんだ。簡単には戻んねーぞ」


小鳥はニヤッと笑った。


「朔眞。いつもの、朔眞に早く戻りなさい」


姫は小鳥の目を見て喋った。


でも、いつもとは雰囲気が違う。


「…仕方ねー。姫がそう言うなら戻るとするか。でも、次は覚悟しろよ」


小鳥はそう言うと、彗から眼鏡を取りかけた。


「あれ?僕、何してたんだ」

「朔眞は、眼鏡を取られてもう1人の朔眞になってたんですよ」


いつもの小鳥に戻ってホッとした。


「そうだったんだ…迷惑かけたね…桜」


「もう1人の朔眞は、自分の事を名前で呼んでたのに本当の朔眞は苗字なんですね」


姫はニコッと笑顔で言いました。