そんな期待も虚しく、チャイムは鳴り響き、 徹は教室へと戻って行った。 「ちょっと、何あれ! えーちゃんに目配せもなし?!」 「いーの、咲。 私も振り向かなかったし。 付き合ってるのばれるのは気まずいから。」 ずっと徹を見て怒ってる咲をなだめた。 そう。 あれは、徹なりの気遣い。 チャイムが鳴ってる途中で入って来た広をふと見てから、席についた。 .