町の中へ入っていくと
いきなり数人の男達に囲まれた。


「この子供、キル・ベクトリーじゃないか?」


 1人の男がキルを見てそう言う。


「いや、人違いだったら大変だ。この賞金首の写真とあっているかどうか…」


 男が持っていた紙には、キルの写真が写っていて、下に金額が書かれていた。


「お嬢ちゃん、お名前を教えてくれるかい?」


 1人の男が猫なで声でそう言った。


「答えちゃ駄目…」
「はいっ!キル・ベクトリーでーす!」


 それを聞くと、周りがざわついた。


「おい!キルがいたぞ!」

「捕まえろー!」


 それを見てキルは呑気にこう言った。


「きゃはっ!あたしったら有名人じゃん!」

「そんな事言っている場合じゃないと思うけど…」


 今度は屋内にいる者まで出てきた。

 すると、ガイはライにこう告げた。


「僕は逃げさせてもらうよライ君。…バイバイ。永遠にね。」


 そう言うと、ガイは何かの呪文を唱え、どこかへ消えてしまった。


「なぁ、逃げよう!この状況じゃマズい!」

「でもさぁ、今更逃げても無駄だと思う。」

「あ…」


 ライとキルは罪人所に連れていかれた…