お兄ちゃんは部活で、まだ帰って来ない。
「つまんなーい……」
ボーっとしていると、いつもはお兄ちゃんのことばかり考える。
なのに今日は、結弥のこと、考えてる。
あの時の、結弥の潤んだ瞳が頭から離れなくて……。
胸が、キュッと締まった感じがした。同時に、ものすごく切ない感じ。
こういうときは、ため息をつくと何とかなる。
「はぁっ……」
ブー……ブー……ブー……
携帯が震えた。後輩の、波月ゆうちゃんからだった。
「もしもし?ゆうちゃん、どうしたの?」
私が出ても、しばらくは、ゆうちゃんの息づかいしか聞こえてこない。
「ゆうちゃん?」
『……キス』
「は?」
やっと話したと思ったら、キスって……。
「キスってどういう」
『結弥君と、キスしたの。私』
……え……?
結弥と、キス?
『私さぁ、先輩から奪うから。結弥君のこと』
「つまんなーい……」
ボーっとしていると、いつもはお兄ちゃんのことばかり考える。
なのに今日は、結弥のこと、考えてる。
あの時の、結弥の潤んだ瞳が頭から離れなくて……。
胸が、キュッと締まった感じがした。同時に、ものすごく切ない感じ。
こういうときは、ため息をつくと何とかなる。
「はぁっ……」
ブー……ブー……ブー……
携帯が震えた。後輩の、波月ゆうちゃんからだった。
「もしもし?ゆうちゃん、どうしたの?」
私が出ても、しばらくは、ゆうちゃんの息づかいしか聞こえてこない。
「ゆうちゃん?」
『……キス』
「は?」
やっと話したと思ったら、キスって……。
「キスってどういう」
『結弥君と、キスしたの。私』
……え……?
結弥と、キス?
『私さぁ、先輩から奪うから。結弥君のこと』