お姫様と靴磨きの男



「よかろう。
明日から皆の食事を
普通にし、浮いた分を
援助金とする。」

「父上!?
私は私の分の食事
だけでもと…」

「この話を聞いたから
には皆で取り組みたいのだ。
反論するものはおるか?」

父上は皆に呼びかけた。

誰も何も言わない。
いや、それどころか皆
笑顔を浮かべ頷いている。

「決まりだな。
明日城の掲示板に知らせ
を書いておいてくれ大臣。」

「…はい。」

大臣は父上に頭を下げた。

「…でも、
やっぱりその方に
お礼がいるわね。」


今まで黙っていた母上が
ようやく口を開いた。