お姫様と靴磨きの男



「…それから、
三人の男供に
捕まりましたが。
ある若者に
助けられました。」


この話は皆
初耳のようだ。

ざわめきは止んだが
逆に父上は不機嫌になった。


「…だから目を
離すなと言うたに。」

父上は大臣を睨んでいた。

「大臣を責めるのは
後にしてください。
まだ続きがあるのです。」

父上は
私に視線を戻した。

「…よかろう。
続けてくれ。」