首筋、鎖骨に唇が触れてスルスルとほどかれる浴衣の帯。
肩まで浴衣の襟が乱れてゆっくりと畳の上に押し倒される。
「サクラ色っぽい……俺のほうがドキドキする」
ううん……私のほうが絶対ドキドキしてる。
だって和人にそんなこと言われただけで指先まで熱くなって……
「やっ……あ」
足に右手が触れた瞬間……
「うわーん!和人開けてぇ!!」
…………………………。
……………………。
いきなりドアを激しく叩く音と泣き叫ぶ……田所さんの声?
……い、いい雰囲気だったのに。二人して大きくため息をついた。
和人は私の乱れた浴衣を直してくれてドアを開けるといきなり和人に抱きつく田所さん。
「わ……何?」
「和人!サクラちゃん!ごめん!何度でも謝るから結婚式呼ばないとか言わないでぇ!!」
「はぁ?」


