うっ……
「前はこんなイジワルじゃなかったー!!」
「だから変わるんだって。ま、素の自分をお互い出したってこと」
素の自分……かぁ。
「でも和人の後をついてまわった私も私だよ?」
「うん……分かってる。だから好きになった。最初からサクラの雰囲気は好きだったけど今の雰囲気もやっぱり好き」
「私も……イジワルだけど和人のこと大好き」
お互いに気持ちを伝え合って誰にも見せないような二人だけの甘い雰囲気も
子供みたいに戯れ合う楽しい雰囲気も
私たち二人しか知らないんだよね……
顔が近づいて自然と目を閉じて軽く触れた唇。
何度キスを交わしてもドキドキする瞬間……
「好きだよ……」
「私も好き」
「今のサクラはちゃんと大人だよ。俺しか知らないサクラだけど」
「やっ……言わないでよ」
今朝、鏡の前で見た自分。恥ずかしくて目を背けたけどあんな私は和人にしか見せてないわけで……
もういいや……他の人から見た雰囲気なんて……
今から少しずつ年を重ねてずっと傍にいたら私たちはきっと
さらに距離は縮まるよね?


