「うーんっ……」



朝、洗面所で伸びをしていたら後ろから和人に両手首を掴まれて上に持ち上げられる。毎日伸びのお手伝いをされる。



「そんなに伸ばしても私はこれ以上身長伸びないよ?」


「いいよ。小さいほうが好きだから」



歯ブラシに歯みがき粉をつける和人を見上げる私。



和人大きいよね。私は小さい。鏡の前で素っぴんの自分を見て思った。



「和人ってロリコン?」


「ぷっ!!」



私の言葉を聞いて吹き出す和人。慌てて水を出して口の中を濯いだ。



「違うし!」


「だってあんまり化粧しないほうが好きなんでしょ?制服好きだし」


「それはサクラだから好きって話で別に制服好きじゃ……」


「私が年とっても女子高生に走らないでね」



嫌でも大人になるし。社会人になったら毎日メイクは欠かせない。和人が嫌がらないか心配。