「返してよ!」


「書いたらどうせ真央ちゃんに見せるんでしょ?ダメ」


「誰にも言わないから!こっそり書くし!」



なーんてね。書いたら誰かに読んでもらわなきゃつまんないじゃん。



「サイトとユーザーネーム覚えたから俺も見るから」


「へ?」


「ラブシーンもありでしょ?サクラがどんな文章書くのか楽しみにしてるから」



なっ!!イジワルな笑顔!!



「変態!そんなの書かないもん!」


「キスシーンも?恋愛ものなのに?」



うぅ!!絶対おちょくられる!!和人にだけは見られたくないっ!!



「……分かったよ。ケータイ小説書くのはやめる」



携帯を返してもらってため息をつく。やる気になった私がそう簡単に諦めるわけないじゃん。


サブアドで名前変えてこっそり登録して書いてやる。