「嫌なことしないから……頼むから俺から離れていかないで。俺にはサクラしかいない」



切なげに目に涙をためて言う和人の顔を見ていたらポロポロと涙がこぼれた。



「ごめん……私も言った後すぐに後悔した……私も和人しかいないよ」



ベッドじゃなくてソファーに寝たのは和人なりの優しさで


私は和人を突き放すようなひどいこと言って傷つけて


ずっと悩ませていたんだ。



「ごめんね。結婚も……和人したい……いい?」


「当たり前」



涙を拭って自然と目を閉じてどちらからともなく唇を重ねた。



よかった……
お互い何でも言い合える仲になっていたと思っていたのに



まだまだ不安とか自分に自信がない部分があるんだって再認識させられた。



感情的になって言っちゃいけない言葉とかこれからは考えなきゃ。



「ん……んっ……」



今まで不安だった気持ちを払拭するような激しいキス。私も応えたいけど止めてほしくないけど涙を流していて息苦しくて顔を背けた。