テレビをつけてきっとソファーの上でボーっとしているんだと思い込んでいた私の目の前に飛び込んできた光景は……
ソファーに横になってまだ寝ている和人の姿。
なんで?
昨日一緒に寝てねって言ったのに……
どうして別々に……
確かに私のあの一言が和人を傷つけたかもしれないけど
こんな露骨に避けられると私だって傷つく。
泣きそうになって和人は起こさないでそのまま出勤した。
簡単に朝ご飯だけは作ってきたけど……
和人なら一人で起きれるよね?もう……やだな。こんな空気。どうしたらいいの?
「美山さん元気ない。どうかした?」
「全然!元気です」
森田さんに顔をのぞきこまれて慌てて笑顔をつくった。
「明日の夜、美山さんの歓迎会することになったけど体調平気?」
――歓迎会。
お酒飲めないし夜は和人と少しでも一緒に過ごしたくて早く帰りたいって思ってたけど……
「はい。楽しみです」
今は気まずいからちょっとだけ救われた。