「違っ……ごめん。言い方悪かった……あのね」


「いいよ。俺もごめん」



それだけ言って和人は寝室から出ていった。一人残されたベッドの上で呆然とする私。



「うぅ……」



どうしよう?!
どうしよう?!



怒らせた?怒ってなくても傷ついたよね?



とりあえず和人がベッドに戻ってきたら謝って誤解をとこうと思ったのに何時間たっても寝室に来てくれなくて……



「……和人」



ドキドキしながらリビングに向かうとソファーでテレビを見ている和人の姿。



「まだ寝ないの?」


「うん。もう少しテレビ見てから寝る。先に寝てて」




普通に接してくれてホッとしたけどその夜、和人が寝室に入ってくることはなかった。



私はベッド。
和人はソファー。



朝を迎えた場所は違う。悲しくなって眠れなかった。