「和人の顔なんて見たくない……今日は帰らないから」


『サクラ待って!』


「探さないで」



呆然としていた頭の中のモヤモヤが涙となって外に溢れだす。



和人の呼び掛けには答えないまま携帯を切って……電源をオフにした。