「和人には鉾田さんのこと聞いてますから」
「そうなんですか?……私が本当に担当でいいんですか?」
「はい。過去は過去ですから。だって中学のときの話でしょ?」
別のプランナーさんが運んできたオレンジジュースにストローをさして笑いながら口に含んだ。
「……意外でした」
「へ?」
「和人がサクラさんには必死で隠そうとしてたから……いくら過去のことでもサクラさんは私たちの関係を許せないのかと思ってました」
「確かに複雑な気持ちはありますけど……。鉾田さんは和人のこと今は何とも思ってないんですよね?」
そう、この質問。
しなきゃよかった――。次の瞬間、鉾田さんの口から出てきた言葉に衝撃を受けた。


