「もう、私の前から、黙って居なくなったりしたら……イヤだからね」 どんな格好だろうが、今、涼がここに居るのを再確認するように、掴んでた手に力が入る。 すると、涼は空いてた方の手を、掴んで放さない私の手に重ねた。 「悪かったよ……何も言わずに、あの日帰ったりして。 ……不安にさせて、ごめんな」 私、首を左右に振る。 「もしかしたら、俺達が一緒にいる事で、この先おまえに辛い思いをさせるかもしれない」 私、再び首を左右に振る。 「でも、何があっても、俺がおまえを守るから」