ねぇ、涼……いいのかな? 心の中で涼の横顔に問い掛ける。 私達が出会った時は、まだ違ったけど……。 思わず自分の制服姿に目を落とし、それからスーツ姿の涼に目をやる。 ──涼が教師なんて……反則、だよ。── 心と体はバラバラで、さっきは無意識に涙が出るほど会えて嬉しかった筈なのに、心の何処かでは素直に喜べない自分も居た。 「ホント言うとさ」 視線は海のまま、涼が話し始めた。