一瞬迷ったけど、正直、朝のバタバタと部室掃除で疲れてたので、素直に車に乗った。 車が走り出してから暫くはお互い無言だったけど、私は思い切って口を開いた。 「ねぇ……どう言う事なの?」 「何が?」 「だって……涼が先生って……」 「おかしい?」 私はあの海での日々で、涼と話してた時の事を思い出す。 今思えば、情緒不安定な私の気持ちを誘導して、泣かせてくれたり、笑わせてくれたりしたよね。 「ううん。おかしくは無い」