「……涼?」 「おまえは悪くない」 そのセリフに、ビクッ、とする。 「あいつだって、おまえが助かって良かった、と思っているよ」 私は涼の腕の中で、首を左右に振る。 「おまえ1人が自分を責めてるんだよ? 誰もおまえを責めないから、おまえだけが自分を責め続けているんだ」 「そんな事、無い。 涼だって、私の事、嫌いになったでしょ? 私が居なければ、僚二は今でもここに居た。 僚二が居なくなった原因は……私、なんだよ」