「あっ。洗って返す」 「いいよ、そんなの」 「でも……」 私の体を気遣ってくれて汚しちゃったのに、そのまま返せないよね……うん。 「だめ。やっぱり、ちゃんと洗って返す。それが礼儀だもん」 私の言葉を聞くと、涼は目を細めて微笑んだ。 ドキッ 私、思わず視線を涼からそらした。 その表情は……僚二に、似ていたから……。