見えない罪と、月

「力づくでってか? 馬鹿な奴らだ。俺はそれくらいじゃ動じん」


不敵な笑みを浮かべるヒジリ。


「て、てめえ……」


髭の男だけではない。その場にいる全てのイレイス達が、

ヒジリの挑発にも似た言葉にカッとなる。

殺気を感じたヒジリは目の前にいるセリルを庇うように抱きしめる。

セリルはその行動に何を言えばいいのか、どうすれば良いのか分からなかった。


「じっとしていろ。すぐに終わる」


瞬間、大量の銃声が響き渡った。その弾は全てヒジリに命中。

これではヒジリは確実に助からない。銃声が静まった後、セリルはヒジリの顔を見る。

ヒジリは今までになく優しい表情。その表情にセリルは何かを感じた。


「ヒジ、リ……死なないで……」


振り絞って出てきた言葉だった。が、怯えたセリルとは裏腹にヒジリは余裕な表情。