「僕は次のレースを見に行きたいからね。
むっちゃんの出ないレースなんて、見たくないし」

悠斗は両手をあたしの頬に当てた。



「…今の僕にはここまでしか出来ないけど」



切なく笑う悠斗を見ると胸が張り裂けそう!

あたしの頬が引き攣るのがわかる。

苦しくて切なくてどうしようもない。



「むっちゃんと一生、一緒にはいる事は出来なくても僕はずっとむっちゃんの幸せを願っているから」



悠斗はそう言ってあたしの唇に自分の唇を重ねた。